いつもお読みいただきありがとうございます。
前々から疑問に思っていたのですが
平成26年から抗うつ薬は2剤までしか出せなくなりました。
3種類以上処方すると、病院の儲けが削られます。
患者さんの料金は減りますが。
だから、クリニックなどでは、抗うつ剤を
2種類までしか出さないことが多いです。
ただ、2剤で重症のうつ病を治せるのかと
疑問に思うんです。
ここで抗うつ薬の強さランキングを出した論文があった事を思い出します。
論文(Lanset VOLUME 391, ISSUE 10128, P1357-1366, APRIL 07, 2018)
によると、上位5位は
となっています。これを信じると、2剤までしか出せないなら
- アミトリプチリン+ミルタザピン
が一番強力なようにも思えます。
かなり太りそうな処方ですが。
あるいはカリフォルニアロケット療法という
SSRI+NaSSAの組み合わせた治療が効果的と言われており
そうすると
- ミルタザピン+デュロキセチン
- ミルタザピン+ベンラファキシン
も最強に近いのではないかと思います。
ただ、これですべてのうつ病が解決するのでしょうか…?
さらに強くするには増強療法を考えるでしょう。
これに、増強療法として抗精神病薬を加えると、例えば
- アミトリプチリン+ミルタザピン+アリピプラゾール
うーん。これがランキングと現行の診療報酬を考えると
最強かもしれないけど、これで全員治りますかね?
2種類までしか出してはいけないという縛りのせいで
もっと薬を必要としている人が苦しまなければいいですが
どう思いますでしょうか。
ただ、注意点ですが
薬の効果は個人差が大きいです。
ランキングは絶対ではありませんので
弱い薬を出されているから軽症なんだ
と考えるのは大きな誤りです。
ご安心ください。
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