私は3日くらい前から胃カメラを受けるのを恐れていました。
だって、おぇ~ってなるのが10分くらい続くなんて地獄じゃないですか。
だから、胃カメラの事を思い出すたびに沈鬱していました。
当日、勘違いをして予約時間よりも1時間早く病院についてしまいました。時間までスマホをいじって気持ちを落ち着かせてみたり、落ち着かなかったり。
そうこうしている間に、私も中待合室に呼ばれました。看護師さんからの説明を聞いたり胃をきれいにする飲み物を飲んだりしていたところ、内視鏡室から「ぐごぇ~・・・ごぇ~ごぇ~・・・おぇ~~」って聞こえてくるんです!私の前の患者さんが胃カメラを受けていてえずいてるのでしょう・・・。恐怖と絶望の狭間で自分の番を待っていました。腹をくくろうにも、ああも恐ろしいえずきが聞こえては、くくれるものもくくれません。
私の番になりました。検査前に鼻から内視鏡をいれるか、口から内視鏡をいれるか、選択できます。鼻から通す場合、細めのカメラを使うことがあります。これは性能が太いカメラに比べてやや落ちて、病変を見落とす可能性もあると聞いたことがありました。
しかし私のかかっている病院では、口も鼻も同じ性能のカメラでするようです。それだったら、「胃カメラは鼻からの方が楽」とよく言われるように、鼻からお願いしました。
いよいよ鼻に麻酔をかけます。この時ちょっと鼻が痛かったですが大したことはありません。そしていよいよ内視鏡の挿入となりました。この医師は全国的に有名で、その腕前は折り紙付きのようでした。だから、先生を信じようと思い、身をまかせました。
「検査中、辛いと思ったら、ため息をついてください」と言われ、鼻からカメラが入っていきます。と、麻酔のせいか鼻は何も感じません。鼻から入れた麻酔薬が喉に流れているせいか、喉も何も感じません。すると「飲み込んでみて下さい」と言われました。喉の奥に何かあるような感じがするだけで、おえーっと来ることはありませんでした。何も感じない間にカメラは胃を通り過ぎて、十二指腸まであっという間にたどり着きました。
特に何も感じないで検査を続けていると、なんとなく「辛いな」と思う場面もありました。だって、鼻から管を通しているわけなので、緊張感や恐怖感とか不安感があるわけです。でも、先生の言うとおりにため息をついてみたら、スッと楽になるのを感じました。
空気を入れて胃を膨らませ、細かく観察すると聞いていましたが、それをやっているのが分かりました。どんどん胃が膨れてゆき、食べ過ぎた時の気持ち悪さをかんじます。げっぷが出そうですが我慢しなければなりません。「人間の体は、胃が膨れると気持ち悪くなるようになっているんだ」という事がよくわかります。観察が終わると空気を抜いてもらえます。すると吐き気も止まります。
そうこうしているうちに、検査は終わってくれました。カメラを抜かれるのも感じませんでした。なにより、一度もおぇーと来ることがなかったのは本当に嬉しかったです。
私の前に検査を受けていた人は、おそらく胃の中に空気を入れた時にげっぷをしてしまったのではないかと、あとになって分かりました。胃の中に空気を入れられると、思いっきりゲップしたくなりますので、我慢できなかったのでしょう。ここで胃カメラを楽に受ける方法5選を書き記しておこうと思います。
1.鼻からしてもらう
鼻からも口からも同じ内視鏡を使うなら、鼻からの方が楽だと思います。おえっとこないです。口から入れるカメラの方が高性能なら、口からを選ぶ方がいいかもしれません。
2.医師を信じて身をゆだねること
検査中は医師を信じることが大事とわかりました。私の主治医は抜群の腕前を持っていると知っていたので、それを信じて身をまかせたことで精神的に楽になりました。
3.麻酔を喉の奥までしっかりいきわたらせる
鼻から麻酔薬を入れられますが、これが喉の方に流れてきます。この時、それを喉の中にまんべんなくいきわたらせます。喉がしびれていると、おえって来ません。ちなみに私は口から内視鏡を受けたこともあるのですが、この時は口にスプレーなどの麻酔をします。これを喉の奥までしっかり長時間浸透させると、口からでもそう苦しくありません。
4.看護師さんに背中をさすってもらう
検査中ずっと背中をさすってくれた看護師さんがいたのですが、安心感を得ることが出来ました。不安がある場合は背中をさすってもらうといいでしょう。
5.ため息をつく
ため息をつくことがこんなに苦痛を和らげるものだとは思いませんでした。これは内視鏡の時に関わらず、日常生活でも辛い事があった時に使えそうです。医師曰く、全身の力が抜けるそうです。