こころの安らぎ文庫

元精神科ナースらが立ち上げる電子書籍のレーベル。売上の一部を犬猫愛護団体(保護実績250頭/年:三重)に寄付しています

リストカットと名医

読者様、いつもお読みいただきありがとうございます♪

 

おかしなタイトルですみません。

今は精神科看護師として患者さんを癒す側にいますが

それまではかなり長い間、患者でした。

 

リストカットをし始めたのは10歳の時です。

小学5年生だったかな?とおもいます。

 

なぜそんなことしたの?

理由は簡単です。

『親に死ねと言われたからです』

だから、死なないといけないと思ってたんですね。

 

それから何年もリストカットやODなどを繰り返してきました。

それは全て自殺にいざなわれる感情から来たものです。

 

生きていて楽しいと思ったり

生きてるって幸せだな、って思ったことがなかったんです。

 

ところが、ある時主治医が変わって、K医師とよぶことにします。

Kとは神様のKです。私にとって神のような医師でした。

 

k医師は「あなたのうつ病は絶対僕が治す。こっちにも

プライドがある」と言ってくれました。

 

今までの先生は

抗うつ剤抗精神病薬などはは2剤まで』という

ルールを厳守していました。何故かというと

沢山薬を出すと、儲け=診療報酬が半分になるからです。

 

ところがk医師は違いました。

ルール破りの処方をバシバシと出し

k先生のクリニックの儲けを度外視して

薬を調整してくれました。

 

すると、生れてはじめて

『生きていてもいいかな』

と思えたのです。

それに感動しました。

 

内服薬は多いし、副作用もたくさんあるけど

今まで私を殺そうとしてきたうつが

初めて黙ってくれたことがとても嬉しかったです。

 

これまでの先生はお酒やリストカットを辞めろと言いました。

しかし、うつが辛いからやめられませんでした。

 

一方k医師は何も言いませんでした。

ひたすら体調がどうかを聞き、雑談したり薬を調整してくれました。

その結果、お酒もリストカットも辞められました。

 

こういう医師はそうそうはいないと思います。

保険点数上の制約を守って処方するでしょう。

でも、多剤で良くなることがあるのも事実。

 

保険点数の縛りで苦しんでいる患者さんも多いはず。

何とか緩和してほしいと思います。

 

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